顎顔面放射線学
当分野においては、臨床面では顎顔面領域の画像診断をはじめ、CT、MRI、核医学といった特殊検査、インプラント検査や造影検査、放射線治療などを行っています。研究面では、顎顔面領域疾患の診断の向上のための研究、活性酸素、ミトコンドリアをターゲットとした様々な疾患の原因解明に関する研究、宇宙放射線や、臨床レベルの放射線に対する人体への影響についての研究などを行っています。教育面では、歯科放射線学や臨床系実習に加え、選択科目において、教官と一緒に文献を読んだり研究活動を行っています。
研究室概要
部局 | 大学院医歯学総合研究科 | Graduate School of Medical and Dental Sciences |
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専攻 | 先進治療科学専攻 | Advanced Therapeutics Course |
大講座 | 腫瘍学 | Oncology |
分野 | 顎顔面放射線学 | Maxillofacial Radiology |
連絡先
TEL.099-275-6272 / FAX.099-275-6278
主要研究テーマ
顎顔面領域のCT、MRI 及び核医学診断のコンピュータを用いた研究 | Computer-aided diagnostic studies for the dento-maxillo regions using CT, MRI and nuclear imaging |
顎関節症の画像診断学的研究 | Studies for diagnosis for TMJ disease |
癌治療に関する基礎研究 | Studies for cancer treatments |
宇宙放射線の人体に対する影響の研究 | Studies for cosmic-ray exposure effect on human body |
活性酸素が関連する疾病の発生機序の解明研究 | Studies for mechanism of reactive oxygen related diseases |
ミトコンドリアが関連する疾病の発生機序解明研究 | Studies for mechanism of mitochondria related diseases |
スタッフ
教授
氏名 | 田中 達朗 Tatsuro TANAKA |
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専門分野 | 歯科放射線学、画像診断学 |
研究テーマ | ・MR画像診断 |
准教授
氏名 | 犬童 寛子 Hiroko INDO |
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専門分野 | 歯科放射線学、画像診断学 |
研究テーマ | ・CT画像分析、MR画像診断 ・酸化ストレスとミトコンドリア |
講師(病院籍)
氏名 | 宮腰 昌明 Masaaki MIYAKOSHI |
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専門分野 | 歯科放射線学、口腔外科学 |
研究テーマ | ・顎関節疾患の診断 / 治療 ・CBCT画像分析 |
講師(病院籍)
氏名 | 川島 雄介 Yuusuke KAWASHIMA |
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専門分野 | 歯科放射線学 |
研究テーマ | ・顎関節疾患の診断 / 治療 ・CBCT画像分析 |
助教(病院籍)
氏名 | 川畑 義裕 Yoshihiro KAWABATA |
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専門分野 | 画像診断学 |
研究テーマ | ・核医学検査(骨、腫瘍、唾液腺シンチ) |
主な研究実績
犬童寛子
- 細胞内の活性酸素について、その大部分がミトコンドリア由来であることを明らかにした (Indo et al, Mitochondrion 2007)。
- 微量放射線照射によって、抗酸化酵素をはじめとする遺伝子の発現が変化することを明らかにした (Indo et al, JCBN 2015)。
共同研究
- 医学系: 筑波大学 消化器内科、東京大学 医学部、九州大学 先端融合医療レドックスナビ研究拠点、弘前大学 医学部、農業生物資源研究所、JAXA、放射線医学総合研究所、ケンタッキー大学 マーキー癌研究所 (アメリカ)、Chang Gung University (台湾)、西北工業大学(中国)、Heart Research Institute (オーストラリア) 等
- 歯学系:日本大学松戸歯学部、日本大学歯学部、鹿児島大学歯科矯正学分野 等
産学連携
犬童寛子
事業・種目 / 期間 | 研究 |
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科研費 基盤研究(C)(代表) 平成23~26年度 |
28日間宇宙環境に曝露された細胞は細胞死に対して抵抗性を獲得するか? 国際宇宙ステーション(ISS)で14日または28日間培養した細胞について、細胞死等に抵抗性を示すか調べた結果、細胞増殖速度の亢進、活性酸素の増大、抗酸化酵素の活性上昇等が見られ、細胞死に対して抵抗性の獲得が示唆された。 |
科研費 若手研究(B)(代表) 平成13~14年度 |
PIXE 分析によるダイナミックMRIと高速螺旋CTでの腫瘍血管、血流の画像評価 MRI検査時に血液を30秒間隔で採取し、Gd造影剤微量混入時のPIXE分析を行ったところ、経時的に血中濃度のGd造影剤が減少しても十分に測定可能であることがわかった。 |
川畑義裕
事業・種目 / 期間 | 研究 |
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科研費 基盤研究(C)(代表) 平成20~22年度 |
核医学における放射線耐性薬品輸送タンパク質の腫瘍マーカーとしての可能性の検討 口腔悪性腫瘍患者の病理組織を用いてP-糖蛋白質、Na/K-ATPase、グルコース輸送蛋白、L-アミノ酸輸送蛋白の発現を調べたところ、P-糖蛋白質、Na/K-ATPase、L-アミノ酸輸送蛋白は、腫瘍組織の悪性度組織分化度、放射線薬品の集積度と高い相関を示した。これらの結果は動物実験でも同様の結果が得られたので、放射線薬品輸送蛋白質は腫瘍マーカーとしての可能性が確認された。 |