生体情報薬理学スタッフ写真

本研究分野は、蛋白・DNAから生物個体までを対象として、生体内情報伝達に関する包括的な研究・教育を行うことにより、新規の情報伝達を基盤として、逆薬理学的手法により創薬を目指している。具体的には、神経、内分泌、代謝、循環、免疫・炎症を対象として幅広く研究を行っている。学部教育として学部3年生に、薬理学総論、4年生に臨床薬理学の講義を、また大学院教育において、修士課程では、分子薬理学・創薬科学の講義、バイオサイエンス総合実習を担当し、博士課程では、分子情報薬理学の講義、演習及び実験を担当している。

研究室概要

部局 大学院医歯学総合研究科 Graduate School of Medical and Dental Sciences
専攻 先進治療科学専攻 Advanced Therapeutics Course
大講座 生体機能制御学 Functional Biology and Pharmacology
分野 生体情報薬理学 Pharmacology
分野サイト http://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~pharmaco/

分野サイト

連絡先

TEL.099-275-5256 / FAX.099-265-8567

主要研究テーマ

神経ペプチド PACAP-PAC1 signaling の病態生理学的意義 Pathophysiology of PACAP-PAC1 signaling
神経ペプチド PACAP の多様な神経機能 Pleiotrophic neuronal function of PACAP
オーファン GPCR の機能解析 Functional characterization of orphan GPCR
難治性疼痛発症の分子メカニズム解明と新規鎮痛薬創薬 Neurobiological understanding of chronic pain and development of new analgesics
味覚と食欲 Taste and appetite
高次脳機能の発現に関わる脳のエネルギー代謝制御 Energetic regulation for higher brain function

スタッフ

宮田篤郎 Atsuro MIYATA

教授
氏名 宮田篤郎 Atsuro MIYATA
専門分野 分子薬理学、生化学、内分泌学
研究テーマ ・神経ペプチドPACAP-PAC1 signalingの病態生理学的意義
・神経ペプチドPACAPの多様な神経機能
・オーファンGPCRの機能解析に関する研究

研究者総覧 リポジトリ


栗原崇 Takashi KURIHARA

准教授
氏名 栗原崇 Takashi KURIHARA
専門分野 疼痛学、神経薬理学
研究テーマ ・難治性疼痛発症の分子メカニズムの解明と新規鎮痛薬創薬に関する研究

研究者総覧 リポジトリ


井上和彦 Kazuhiko INOUE

助教
氏名 井上和彦 Kazuhiko INOUE
専門分野 生化学、栄養学、食品科学
研究テーマ ・味覚と食欲

研究者総覧 リポジトリ


神戸悠輝 Yuki KAMBE

助教
氏名 神戸悠輝 Yuki KAMBE
専門分野 神経薬理学、代謝学
研究テーマ ・高次脳機能の発現に関わる脳のエネルギー代謝制御

研究者総覧 リポジトリ

主な研究実績

宮田篤郎
  1. 下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)の構造と機能に関する研究
    > Isolation of a  novel 38 residue  hypothalamic polypeptide which stimulates adenylate cyclase in  pituitary cells. Miyata A, Arimura A, Dahl R.R, Minamino N, Uehara A, Jiang L, Culler M.D, Coy D.H.  Biochem.Biophys. Res. Commun. 164:567-574, 1989
    > Isolation of a neuropeptide corresponding to the N-terminal 27 residues of the pituitary adenylate cyclase activating polypeptide with 38 residues (PACAP38)Miyata A, Jiang L, Dahl R.R, Kitada C, Kubo K, Fujino M, Minamino N. Arimura A,. Biochem.Biophys. Res. Commun. 170:643-648, 1990.
    > Tissue distribution of PACAP as determined by RIA: Highly abundant in the rat brain and testis Arimura A, Somogyvári-Vigh A, Miyata A, Mizuno K, Coy DH, Kitada C. Endocrinology 129 (5):2787-2789, 1991
    > Cloning and characterization of the ovine and human cDNAs, Kimura C, Ohkubo S, Ogi K, Hosoya M, Itoh Y, Onda H, Miyata A, Jiang L, Dahl RR, Stibbs HH, Fujino M. Biochem. Biophys. Res. Commun. 166: 81-89, 1990
  2. PACAP特異的受容体PAC1の構造機能連関に関する研究
    > Differential intracellucular signaling through PAC1 isoforms as a result of alternative splicing in the first extracellular domain and the third intracellular loop. Ushiyama M, Ikeda R, Sugawara H, Yoshida M, Mori K, Kangawa K, Inoue. K, Yamada K, Miyata A. Mol. Pharmacol. 72(1):103-111, 2007
    > Alternative Splicing of the Pituitary Adenylate Cyclase-activating Polypetide (PACAP) Receptor Contributes to Function of PACAP-27. Ushiyama M, Ikeda R, Yoshida M, Mori K, Kangawa K, Sugawara H, Inoue K, Yamada K and Miyata A, J Mol Neurosci, 42(3):341-8 2010.
  3. PACAP遺伝子の組織特異的発現調節に関する研究
    > Neural-restrictive silencers in the regulatory mechanism of pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide gene expression. Sugawara H, Inoue K, Iwata S, Miyata A. Regul Peptides 123:9-1, 2004
    > Characterization of the testis-specific promoter region in the human pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide (pacap) gene. Tominaga C A, Sugawara H, Futagawa T, Inoue K, Sasaki K, Minamino N, Hatakeyama M,Handa H, Miyata A. Genes to Cells 15(6): 595-606, 2010.
    > Functional Characterization of Neural-Restrictive Silencer Element in Mouse Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide (PACAP) Gene Expression. Sugawara H, Tominaga A, Inoue K, Takeda Y, Yamada K, Miyata A. J Mol Neurosci, 54(3):526-34, 2014.
  4. PAC1遺伝子の正と負の発現調節に関する研究
    > Regulatory mechanism of PAC1 gene expression via Sp1 by Nerve Growth Factor in PC12 cells. Miura A, Odahara N, Tominaga A, Inoue K, Kambe Y, Kurihara T, Miyata A, FEBS Lett. 586(12): 1731-5, 2012.
    > Pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide type 1 receptor (PAC1) gene is suppressed by transglutaminase 2 activation. Miura A, Kambe Y, Inoue K, Tatsukawa H, Kurihara T, Griffin M, Kojima S, Miyata A. J. Biol. Chem. 288(45): 32720-30, 2013.
  5. PACAPの神経機能の多様性に関する研究
    > Diverse effects of intrathecal pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide on nociceptive transmission in mice spinal cord. Shimizu T1, Katahira M, Sugawara H, Inoue K, Miyata A. Regul Pept. Dec 15;123(1-3):117-22. 2004
    > Implication of pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide (PACAP) for neuroprotection of nicotinic acetylcholine receptor signaling in PC12 cells. Tominaga A, Sugawara H, Inoue K, Miyata A. J Mol Neurosci. 36(1-3):73-8. 2008
    > Role of Mitochondrial Activation in PACAP Dependent Neurite Outgrowth. Kambe Y, Miyata A.J Mol Neurosci. 48(3):550-7, 2012.

主な特許等(出願中も含む)

名称発明者等、出願番号 / 出願日
マキサディランの部分ペプチドを含む神経因性疼痛の治療剤 宮田篤郎、清水隆雄
特願2009-059211
2009/3/12
疼痛に関する化合物及び医薬組成物 萩原正敏、豊本雅靖、細谷孝充、吉田 優、栗原 崇
特願2013・261396 / (PCT/JP2014/083569)
平成25年12月18日
NMDA受容体阻害剤 米田 幸雄, 中道 範隆, 神戸 悠輝, 松島 伸行, 森口 展明, 柴田 仁
特願2006-309534号
神経細胞死抑制剤 米田 幸雄, 宝田 剛志, 中道範隆, 神戸 悠輝, 松島 伸行, 柴田 仁
特願2005-140070号

共同開発・研究

  1. 末梢神経障害性疼痛に対する新規薬物治療法の開発
    一次知覚神経-脊髄レベルにおけるカゼインキナーゼ 1(CK1)シグナル伝達やPACAP-PAC1受容体シグナル伝達の阻害、あるいは遊離中/長鎖脂肪酸受容体FFAR1/GPR40の活性化が末梢神経障害性疼痛に対する有効な治療法になり得ることを近年見出した。これらの研究テーマに関し、京都大学およびドイツUlm大学(CK1)、富山大学(PACAP-PAC1受容体)、本学脳神経外科、昭和大学および神戸学院大学(FFAR1/GPR40)の研究グループとの共同研究が進行している。
  2. 中枢性神経障害性疼痛モデルの確立と病態解析
    難治性(NSAIDsおよびオピオイド鎮痛薬抵抗性)の高い疼痛の1つとして脳卒中後疼痛(Central post-stroke pain: CPSP)が知られるが、これまで適切な動物モデルがなく、疼痛発症メカニズムに関しても不明点が多かった。我々は本学脳神経外科との共同研究を通じて、疼痛行動学的・薬理学的に妥当なCPSPモデルマウスの確立に成功した。現在、本モデルマウスの詳しい行動解析とともに、グリア細胞活性化と疼痛発症の関連性に着目した研究を展開している。
  3. 有痛性神経障害患者の疼痛発症機序の検討
    免疫介在性が疑われる有痛性神経障害患者の血清あるいは精製IgGをマウスのくも膜下腔へ受動移入すると、患者に特徴的な疼痛を高い確率でマウスに再現可能であることが分かってきた。痛みが主な症状であるため、これまでこのような患者の存在は無視されてきたが、我々の研究グループ(シンガポール国立大学およびフランスAix-Marseille大学の研究グループとの共同研究)は、このような有痛性疼痛患者の状態を表す疾患名として、疼痛が主徴であることを医療関係者に意識させるPainful Auto-immune Neuropathy (PAiN) を新たに提唱し、病的抗原の特定、および疼痛発症機序を解明する研究を進めている。

主な研究費取得状況

宮田篤郎
事業・種目 / 期間研究
科学研究費補助金
基盤C一般、代表
平成7~8年度
循環調節因子としてのPACAPの病態生理的意義解明に関する研究
科学研究費補助金
萌芽的研究、代表
平成9~10年度
血中PACAP特異的結合因子の生化学的研究
科学研究費補助金
基盤C一般、代表
平成11~12年度
循環調節及び神経栄養因子としてのPACAPの組織特異的遺伝子発現調節機構解明
科学研究費補助金
基盤C一般、代表
平成17~18年度
PACAPの精巣特異的生合成調節機序とその生理的意義の解明
科学研究費補助金
基盤C一般、代表
平成21~23年度
多機能神経ペプチドPACAPの精巣特異的生合成調節機序とその生理的意義の解明
科学研究費補助金
基盤C一般、代表
平成25~27年度
PACAPの視床下部における病態生理的意義の解明
基盤研究(C)分担
平成24~26年度
視床痛モデルマウスの確立と視床痛発症メカニズムの基礎的検討
基盤研究(C)分担
平成25~27年度
新規脂肪酸受容体GPR40を介する疼痛抑制メカニズムの研究
基盤研究(C)分担
平成26~28年度
PACAP-PAC1誘発アストロサイトシグナル伝達を標的とする慢性疼痛治療戦略
基盤研究(C)分担
平成27~29年度
脳卒中後疼痛・情動異常発症メカニズムの検討 ― 「ミクログリア活性化仮説」の評価
厚生労働省
循環器病研究委託費、分担
平成11~13年度
虚血性脳障害におけるPACAPの神経細胞保護作用に関する研究
喫煙科学研究財団
研究助成金、代表
平成17~21年度
視床下部-下垂体におけるPACAPの機能に及ぼす喫煙の影響
喫煙科学研究財団
研究助成金、代表
平成23~26年度
脂肪細胞におけるPACAPの機能に及ぼすニコチンの影響
栗原 崇
事業・種目 / 期間研究
特別研究員奨励費(DC1)代表
平成5年度~平成7年度
新生ラット摘出脊髄標本を用いた痛覚伝達機構の研究
奨励研究(A)代表
平成9~平成10年度
アンチセンス法を用いた脊髄痛覚伝達・増強機構に関与するG蛋白質の解析
基盤研究(C)分担
平成11~平成13年度
神経障害性疼痛により後根神経節において発現変化を受ける遺伝子群の検索
若手研究(A)代表
平成14~平成16年度
電位依存性Ca2+チャネル遺伝子変異マウスを用いた痛覚情報伝達メカニズムの研究
基盤研究(C)代表
平成19~平成21年度
オピオイド系鎮痛薬の生体作用における神経型カルシウムチャネルの役割
基盤研究(C)代表
平成22~平成24年度
新規疼痛関連リン酸化酵素情報伝達マップ: リン酸化プロテオミクスによる痛み表情解析
基盤研究(C)分担
平成24~平成26年度
視床痛モデルマウスの確立と視床痛発症メカニズムの基礎的検討
基盤研究(C)代表
平成25~平成27年度
カゼインキナーゼ1シグナル伝達系をターゲットにした難治性疼痛治療戦略
基盤研究(C)分担
平成25~平成27年度
新規脂肪酸受容体GPR40を介する疼痛抑制メカニズムの研究
基盤研究 (C)分担
平成26~平成28年度
PACAP-PAC1誘発アストロサイトシグナル伝達を標的とする慢性疼痛治療戦略
基盤研究 (C)分担
平成27~平成29年度
脳卒中後疼痛・情動異常発症メカニズムの検討 ― 「ミクログリア活性化仮説」の評価
井上和彦
事業・種目 / 期間研究
公益信託児玉記念
基礎医学研究助成基金
平成16年度
新規酸化LDL受容体G2Aの動脈硬化における役割
公益信託児玉記念
基礎医学研究助成基金
平成17年度
動脈硬化症における新規酸化LDL受容体G2Aの役割
科学研究費補助金
若手研究(B)代表
平成18~平成19年度
Gタンパク質共役型酸化LDL受容体のクローニングと動脈硬化症における役割
科学研究費補助金
基盤研究(C)分担
(代表:宮田篤郎)
平成18~平成19年度
PACAPの精巣特異的生合成調節機序よその生理的意義の解明
科学研究費補助金
基盤研究(C)分担
(代表:宮田篤郎)
平成21~平成23年度
多機能神経ペプチドPACAPの精巣特異的生合成調節機序とその生理的意義の解明
財団法人医科学応用研究財団
平成22年度調査研究助成
平成22年度
血管老化の制御による動脈硬化症治療法の開発
財団法人日本応用酵素協会
全身性炎症疾患の原因・病態の解明に関する研究会
平成22年度
大腸の老化制御による潰瘍性大腸炎治療法の開発
公益財団法人日本応用酵素協会
Vascular Biology Innovationに関する研究助成
平成25~平成26年度
メトホルミンによる血管保護作用の解明
科学研究費補助金
基盤研究(C)分担
(代表:宮田篤郎)
平成25~平成27年度
PACAPの視床下部における病態生理的意義の解明
公益財団法人サンケイ科学振興財団
研究助成
平成26年度
共役リノール酸受容体の同定
科学研究費補助金
挑戦的萌芽研究 代表
平成27~平成28年度
3次元培養による味細胞スフェロイドの樹立とin vitro 実験系の開発
神戸悠輝
事業・種目 / 期間研究
日本学術振興会
特別研究員奨励費(DC1)研究代表者 平成18~平成21年度
グルタミン酸誘発性神経細胞死に対する耐性獲得メカニズムの究明と応用研究
科学研究費補助金
若手研究(B)研究代表者
平成22~平成24年度
虚血性神経細胞死における神経特異的ミトコンドリアの病態生理学的意義の解明
科学研究費補助金
基盤研究(C)研究分担者
平成23~平成25年度
脳卒中におけるCNPの病態生理学的意義の解明
科学研究費補助金
若手研究(B)研究代表者
平成25~平成26年度
うつ病におけるミトコンドリア障害の病理学的な関与
科学研究費補助金
基盤研究(C)研究分担者
平成25~平成27年度
PACAPの視床下部における病態生理的意義の解明
公益信託 児玉記念
基礎医学研究助成金
平成22~平成23年度
虚血性神経細胞死における神経特異的ミトコンドリアの病態生理学的意義の解明

分野サイト